2024.01/17 News

ハイディワイナリーにおける震災状況について(1/17現在)

1/1の大地震から2週間が過ぎました。

多くの方々から温かい応援のお言葉をいただき、心より感謝しております。

ハイディワイナリーのある輪島市門前町の千代地区は、大きな余震が続いておりますが、道路を徐行して通行できる程度に改善しました。

ただ、電気・ガス・水道は通らず、可能な範囲で警備および醸造中のワインの管理をしております。

ワイン貯蔵の管理として、懐中電灯を使用し、樽熟成中のヘッドスペースにウィヤージュ(トッピング)します。こぼれたら洗浄することが厄介ですので、慎重に進めております。

今後のハイディワイナリーの役員および社員の動向と業務内容について、ご提示させていただきます。

まず、人的安全の確保ですが、家族ごとに各所、安全な場所へ避難しており、その生活を第一に考えるよう方針を示しました。

従いまして、県内外の取引先様との担当者連絡について遅延する可能性がありますが、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

【会社業務】

この先、避難生活がどの程度続くか予想がつかない中で、ハイディワイナリーとして何ができるのか、社員全員と話し合いました。

1つの在り方として、仕事から当分の間離れて、それぞれの避難先で状況が落ち着くのを待ち続けるという選択肢もありますが、社員全員一致の考えとしては、ブドウ栽培やワイン醸造がいつ再開できるか分からない中でも、危険が低い作業を少しでも行い、仕事を続けていくこととなりました。

今後は、震度6強の地震の中で割れずに耐え抜いたワインを、少しずつではありますが、ご注文されたお客様に商品の発送を行ってまいります。

【ブドウ栽培】

畑までのルートの寸断被害が甚大であり、防除等で使用する水源確保も難航しております。

具体的には、遅くとも3月上旬までに畑に入り「剪定」ができること、5月上旬までに「水源」が確保されて防除が継続できることが、今年度のブドウ栽培実施の条件となります。

ただ、もし水源が確保できず今年度の収穫は見込めなくとも、剪定さえできれば樹々がウィルス等で枯れることなく、来年に繋げられる可能性があります。

弊社としては、10年以上の歳月で育ててきた樹々ですので、なんとか救ってあげたい気持ちがあります。

かろうじて3月上旬にルート確保ができた場合においても、眠りから覚めて芽吹きが始まるまでに、弊社社員のみで7000本近い樹々の剪定は難しいことも予想されます。

もし、他のワイナリーの剪定経験者の方々で、弊社としては道具やガソリン代など何も提供できませんが、剪定作業を協力してくださる方々がいらっしゃいましたら、その際はお願いしたく存じます。

【醸造作業】

上水道と電気の復旧が不可欠であり、かつ、現在確認できておりませんが、醸造機器の稼働確認も合わせて必要です。

具体的には、遅くとも8月上旬までに「上水道と電気と設備」が復旧している必要があります。

地域一帯が甚大な被害があるため、遠方の設備電気の事業者の方々に問い合わせやご協力を仰ぐ可能性がありますが、その際はよろしくお願い致します。

【最後に】

弊社一同、設立から13年間で多くの繋がりを築いてまいりました。

ブドウ栽培およびワイン醸造が先行き不透明なため、今後のインフラ等の復旧次第では今年度のワイン製造は難しい可能性があります。

ただ、先が見通せないからといって、大切な流れを途絶えさせたくない思いがあります。

ハイディワイナリーを必要としていただけるお客様に、ワインをお届けし、能登半島の輪島の魅力を香りや味わいで感じていただき、その活動を続けていくことができればとても嬉しいです。

現在は、各所で避難生活を行いながら「ワインの発送」を社員一丸となって両立していくことで、心を保つことができ、5年後10年後の地域復興に繋げられると信じて活動して参ります